Photo Album

  

 

 

 

No.59

 

 

 

 

 

 

PHOTO ALBUM   つばき       

 

 

 

 

加茂本阿弥 菱唐糸 乙女  侘介 …

東南アジアから日本にかけて分布し その種類は80種に及ぶ

 日本で古来から  椿の花が人々に愛されたのは

花がもっとも美しく開いた 直後 いさぎよく 散る姿からだった

硬く肉厚で 光沢のある頑強な葉からは 想像だにできない 最期

 

 

 

 

京の都がにぎわったその昔

 

雅に彩られた 格式とその生活に

 

椿の花は欠かせない存在だったろう

 

 

 

町々の格子の向こうに 床の間に

 

客人をもてなすように 飾られ 庶民の間でも 重宝されたに違いない

 

 

 

 

 

 

西洋文化が私たちの生活に浸透し始めて

 

嗜好は 徐々に変化した

 

できるだけ長くもつ花 姿を変えてもなお 生き延びる花が 今はもてはやされる

 

散る花を嫌うようになった

 

 

 

専門家たちの間では

できばえを左右する栽培の仕方

 品種改良の概念に至るまで、

ひとつの花をめぐって

試行錯誤が繰り返されている

 何をもって 花の美とするのか

 

見事に咲き はらはらと散り行く姿に 至高の美を見出した日本の 引き算文化と

対極にある 西洋の 足し算文化

 

二つが混在する この国に生まれ育った私たちは

ときに 恋する乙女になって 花占いに頼ってみるが

椿には 一片の迷いもない


 

 

No.04

No59

2003.11.07

 

 

 

 

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